愛情不足からくる寂しさは、モノでは充足できない

どんなにお金があって、物質的に欲しいものが何でも手に入る人生を送っていても、 自分が持っていないものに意識を向けっぱなしになっていると、

「自分は不幸だ、寂しいんだ」という思いが強まり、気持ちが満たされることがありません。 

私のカウンセリングにお越しになられるご相談者の中にも、そのような悩みを抱えている方は多いのですが、

多くの場合、その原因は「自分の持っていないもの」に フォーカスを当て続けているからです。 

一番、欲しかったのは「お母さんの手料理」

松本美鈴さん(40代)は、とてもお洒落な印象の素敵な女性です。

相談内容も、ご自身の悩みではなく、ご家族(ご主人、お子様)の今後の方向性についてでした。

美鈴さんのご主人は医師で、お子さんは2人(中学生と高校生)です。

ご主人の開業時期についてと、お子様の進学先について、そして、家の建て替えについてのご相談ということでしたので、それらについて霊視を始めました。

けれども、守護霊から届いたメッセージは、一見、華やかな美鈴さんの外見とは逆に、とても心の重くなるものばかりでした。

私は、それを美鈴さんに伝えました。

「美鈴さん、ご相談内容とは少しズレてしまうかもしれませんが、美鈴さんは、寂しいのですか? 現状が……美鈴さんの考えていること、ご家族の考えていることの真意が異なっているというメッセージが届いたのです。家族の皆の心がバラバラになってしまうのが心配だ、と。このようなメッセージを私は受け取ったのですが……」

しばらく美鈴さんは何かを考えているようでしたが、口を開きました。

「それは、どのようなことでしょうか? 私は結婚してからは、自分の思い描く人生を歩んでいると思います。幸い、主人の実家も資産家ですし、援助も多いので、金銭的に困ってはいません。家族の心がバラバラになるということは考えられません」

「そうですか。美鈴さんは、『結婚してからは』自分の思い描く人生を歩んでいるとおっしゃっていましたね。では、結婚前は、自分の思い描く人生ではなかったのですか?」 

美鈴さんは、うつむきました。

私は、美鈴さんに、「少し美鈴さんの今まで生きてきたプロセスを霊視しますね ……」と伝え、霊視を続けました。

 

 目の前に映し出された映像は、美鈴さんの小さい頃のものでしょうか。

「寂しい、どうしてお母さんは遊んでくれないの?」

小さな女の子の心の声が伝わってきます。

部屋には、たくさんのぬいぐるみ、人形、おもちゃがあります。

ご両親に買ってもらったようですが、どこか殺伐とした空気感と、心が重くなる気持ち……。

小さな美鈴ちゃんが、ぬいぐるみや人形でままごと遊びをしている光景が映し出され、お母さん役、美鈴ちゃん役を人形で行っているようです。

大切にしている人形がフォーカスされてきました。赤と青の服を着た、ぺったんこの人形。人形の顔には、そばかすが……。

一度、霊視をやめ、美鈴さんに、これらの内容を伝えました。

すると、美鈴さんの目から、みるみる涙があふれ出したのです。

「その人形は……アンディー人形です。小さい頃の私の、たったひとりのお友達でした。父と母は、私に何でも買ってくれました。いえ、買い与えられていたのかもしれません。流行の人形、おもちゃ、何でも買ってくれて、お友達にも、とても羨ましがられていました。

そして、両親は、いつも食事に連れていってくれました。フランス料理のコース、お寿司、中華料理。母は自分では、ほとんど料理を作りませんでした。

毎日、友人たちと出かけ、夕方に帰ってくるときには、デパートのお惣菜を手にしていました。

学校の友達は、そんな私を羨ましがりました。大人が食べるような高級な料理、そして、たくさんのモノを持っていることで注目され、いつもお姫様扱いでした。

『友達の前では』ですが……」

私は美鈴さんの話を聞きながら、同時に霊視でビジョンを見ていました。

美鈴さんは、子どもらしく親に甘えたり、わがままを言ったりできない環境で、寂しさをいつも抱えていたのです。

「そう、本当は、お母さんの手料理が食べたかった。手作りのハンバーグやグラタンが食べたかった。高級レストランなんて嫌だった」

美鈴さんは、そう言って、涙を流しました。

そこで私は、守護霊からのメッセージを伝えました。

「いくら物質に満たされても、心が満たされなければ、本当の充足感は得られず、 ずっと寂しい気持ちを抱きながら生きていかなくてはならない。あなたはまだ、そこから抜け出していないのですよ」

「えっ、抜け出していないのですか? もう子どもではないのに? 今は母であり、妻でもあるのに……」

「美鈴さん、本当は、もっと親御さんに自分のことを見てほしかったのですよね。たくさん我慢しましたね。でも、心では見捨てられたように感じていて、不安もあったんです。だから、友達に一目置かれたり、注目されることで、安心しようとしていたのではないですか?」

美鈴さんは、小さくうなずきました。

「はい。私は友達にたくさん羨ましがられていた、でも、本当は、私からすると、 ずっとずっと友達のほうが羨ましかった。友達の家に遊びに行くと、友達のお母さんはクッキーを焼いてくれるんです。友達は、いつもお母さんと買い物に行ったり、夕飯もお母さんが作ったり、そんな当たり前のような環境が、私にはなかった。だから、友達が羨ましかった」

「美鈴さん、今、あなたには家族がいますよね。ご主人とお子さんたちです。私から見ると、美鈴さんは、今のご家族に自分の気持ちを投影しているように見えるのですが」

「投影ですか?」 

「人に認めてもらいたい、家族にも物質的に豊かでいてほしい、というように、『人からの見た目』で安心感を得ようとしているのではないでしょうか? 私には霊視で、 そのように見えますが」

 

美鈴さんは少し間をおいて、考えている様子でした。 「……たしかに私は、『人からの見た目』を、すごく気にして生きてきました。今でもそうです」 

「それはまだ、美鈴さんの心の中の、小さな美鈴ちゃんが怯えているからなんです。 『人に見捨てられたくない』って。だから、いつでも人が羨むような環境にいれば、 私は見放されない……と」 

美鈴さんは涙声で語りました。

「そうです、そうだったんです。人から羨ましいと思われる環境にいたいと思って、 医師の主人とお見合いで結婚して、子どもも小学校からお受験させて私立に行かせま した。でも、『まだまだ』と思ってしまうんです。際限なくブランド品、高級車をどんどん所有したけれど、結局、何かが寂しいんです。なぜですか?」 

「それは、自分の持っていないものに、次から次へとフォーカスしているからです。

満たされない気持ちを所有欲で埋めようとしても、その虚しさは埋まりません。

モノには際限がありません。

美鈴さんは、今、自分の持っているものにフォーカスしてください。そばにある大切なものです。

あなたが本当に大切にすべきものです。つまり家族です」

「家族にフォーカスですか……?」

「はい、そうです。家族にフォーカス、家族との心の絆です。『物質的に豊かなことが、心の豊かさとイコールになるとは限らない』と、小さいときのご自身の環境で感じていましたよね。同じことをしてはダメです。自分の身近に大切なものがあるのだ から、そこにフォーカスして、モノではなく、家族との心の関わりを大切にするよう にすれば、美鈴さんの心の寂しさはなくなります」

 

「……今からでも間に合いますか?」

「もちろんです」

ここでカウンセリングは終了しました。

 

後日、美鈴さんからメールをいただきました。

 

「今回のカウンセリングは、私の人生の視点を変えました。主人の開業も、『開業医の妻』として見られたかったという思いで、主人に開業を強く勧めていたということ に気づきました。でも主人自身は、本当は今の病院に脳外科医として残りたかったん です。今は、その気持ちを尊重したいと思います。 

子どもたちにも、私の希望通りの進路や将来を押し付けず、自分の道を生きてほしいと心から思えるようになりました。

 今ここで気づけて、本当に良かったです。家族とのちょっとした関わりであっても、これからは大切にしていきたいと思います」

 

「貧困の意識」と「豊かさの意識」

 人は、自分自身の境遇を受け止めるとき、2つの異なる意識で受け止めています。

私はその2つを、それぞれ「貧困の意識」と「豊かさの意識」と呼んでいます。

「貧困の意識」とは、常に自分が持っていないものに意識を集中してしまうことです。

いつも、「自分には、○○が足りない」ということばかり考えてしまうため、 不安や恐れを抱きやすくなってしまいます。

「貧困の意識」は、いずれ人を遠ざけ、「愛」を遠ざけます。

この「愛」とは、 親子愛、家族愛、人間関係での愛など、さまざまな愛です。 

霊性な視点で見ると、「貧困の意識」は、私たちすべての人間が持っている霊質エネルギー(オーラ)を小さく縮ませてしまいます。

すると、オーラの波動を下げ、肉体や思考における自分のエネルギーが制限されてしまいます。

そのため、 無気力、喪失感、自己否定感、恐れなどのネガティブな思考の悪循環に苦しむことになるのです。

オーラが強く輝いている人というのは活気にあふれていますが、 「貧困の意識」に執着していると、オーラは淀んでしまいます。

「貧困の意識」の逆が、「豊かさの意識」です。

これは、自分が今持っているものに意識を向けて、それに感謝する気持ちです。 

この気持ちを持っている人は、いつでも自分が持っているものに意識をフォーカスしているため、不安になったり、人を羨んだり、妬んだり、恨んだり……ということがありません。

ですから、いつも心が幸せでいられるのです。

美鈴さんは幼い頃から、心の寂しさを、モノを所有することで埋めていたので、本人が気づかないうちに、大人になって結婚して母親になっても、そのときの「貧困の意識」を持ち続けてしまっていたのでした。

今回のカウンセリングをきっかけに、持っているものに意識をフォーカスするよう になった美鈴さんは、「豊かさの意識」を持てるようになったのです。 

 

いつも自分が持っているものに、意識をフォーカスしてみてください。

そして、それを大切にしてください。

心がいつも、幸せで満たされるはずです。

 

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