悪霊を払ったのは母の愛

旅行に行った娘さんが悪霊に憑依されてしまった。お母様が娘さんを救うために行動したスピリチュアルカウンセリングエピソードを、2話に渡ってお届けしています。

前回の話は、こちらから。

悪霊たちの集まる場所がパワースポット!?

信子さんに再度お越しいただいた時、私はまずはこの除霊の件をお伝えし、信子さんからは写真のことを聞かせていただきました。

「写真を確認してみたんです、そうしたら、滝、ありました!」

信子さんはプリントした数枚の滝の写真を渡してくれました。

その写真に写っている滝は、先日霊視で見た滝のビジョンと重なります。

そして、 この写真をさらに霊視していくと、この場所は霊的な地場の狂いが強く生じていて、 無数の悪霊たちが集まる場所となっていることがわかりました。

このような場所に人間が立ち入ることはとても危険なのです。

ここは「自殺の名所」 のはずです。

悪霊に引っ張られてしまうのです。

しかし、どういうわけか、世間的には少し奥まった知る人ぞ知るパワースポットとして言い伝えられているそうで、その滝にわざわざ足を運ぶ人も多いのです。

そうでもなければ、山奥にあるこのように淋しげな滝には誰も足を運ばないでしょう。 

志緒里さんもパワースポット巡りをしている中で、この滝の存在を知り、訪れたのかもしれません。

私はすぐにこの写真と写真を撮影したカメラを処分するよう、信子さんに伝えました。

この写真とカメラは、僧侶さまに除霊をお願いする際に一緒に持って行ってもらうとよいことも伝えました。

 

なぜ写真を持っていてはいけないのかというと、その写真には、その霊的スポットのエネルギーが転写されているからです。

それを持っていることにより「霊障」が起こる可能性が高くなるのです。

カメラも処分したほうがよいのは、悪霊のエネルギーが写真を写した時にレンズを通して転写されているからです。

 

愛に勝るものはない 

数日後、信子さんは僧侶さまの元へ志緒里さんの写真を持参し、除霊を行いました。

これで安心していた信子さん。

しかし、後日、病室での志緒里さんのお写真を拝見したところ、これほど強い悪霊の除霊は、本人不在で効果がないことがわかりました。

まだ志緒里さんは憑依されたままの状態だったのです。

私もとても困りました。

病室から出られないため、本人が除霊を直接受けることができない。

しかし病室にて除霊を行うわけにもいかない。

私は考えました。

今までにこのような経験はありませんでした。

私は、自分自身の守護霊さまに意識をフォーカスして、何かよい方法はないものなのかを伺うこととしました。

意識を集中する中で、ゆっくり光が見えてきたのです。

この光の意味は「愛」だということはすぐにわかりました。

すると、守護霊さまから声が降りてきたのです。

「愛が何よりも強いエネルギーです。

愛の力に勝るものはないのです。

愛を映し出しなさい。

映し出された愛のエネルギーは光となり、悪鬼も退散させるでしょう」

 

 私はこの守護霊さまの言葉をすぐにメモに取りました。

「愛を映し出すとは?」 考えました。

もう一度意識を集中させてみました。

すると浮かんできたのは、お護摩です。

「お護摩……、そうだ!」

私はすぐに信子さんに伝えました。

「これで除霊ができるかはわかりません。しかし、今、できる限りのことを行いたいんです。 護摩祈祷をしましょう。 護摩札には志緒里さんの名前を書いてもらってください。 そして『悪鬼退散』の祈祷をします。 その時に、悪霊に出て行ってくださいとお願いをするのはやめてください」

信子さんは「悪霊を追い払うお願いはいけないのですか」

と不思議そうな表情で尋ねてきました。

私は答えました。

「はい、そうです、追い払うお願いをしても追い払えないでしょう。私は守護霊さまより、

『愛が何よりも強いエネルギーであり、家族を思う気持ち、我が子を思う愛の気持ちに勝るものはない、愛を映し出しそれが光となり、どんな悪鬼も退散させるでしょう』

という言葉を受け取りました。 ですので、愛です。祈祷中に志緒里さんに愛の思いをたくさん向けてください。

生まれた時どんなに嬉しかったか、大切に思い出を積み重ねてきたこと、共に楽しんだこと、時には喧嘩したり怒ったり、わかり合えなかったこと。

でも、そのすべてが、 大切な宝であり、尊いものであり、何よりもかけがえのないもの。

だから心で様々なシーンを思い描きながら、『ここに戻っておいで』とずっと語りかけてください。

愛は光です。恐れは闇。

恐れの気持ちで除霊をすると悪霊は退散しません。

愛です、 守護霊さまがそのように言われています、信じてみましょう」

私はそう言い、すぐに不動尊のお護摩に行くように、そしてお護摩祈祷のお札は、 病室の志緒里さんの枕の下に置いてくださいとお伝えしました。

 「1日3回行われるお護摩のすべてに出ます。すべての思いを込めて祈祷します」

と信子さんは言われました。

愛がいちばん強いエネルギー 

数日後、信子さんから、

「すぐに伺いたいです。娘が目を覚ましました」

との連絡があり、私は時間を調整してお会いすることにしました。

「娘が目を覚ましたんです、本当によかった、本当に……」

信子さんは涙を流しながら喜んでいました。

「よかったですね、お護摩祈祷に行かれたのですね」 

「はい、すぐに行きました。言われた通り、志緒里が生れた時のこと、幼稚園時代の こと、誕生日会や旅行、運動会……、たくさんのことを思い出しながら、『志緒里が 大切だよ、大切だよ、愛しているよ、戻っておいで』とずっと、ずっと心で唱えてい ました」 

私もほっとした思いでお話を聞いていました。

「今はどのようなご様子ですか?」

信子さんは、カバンから何か紙のようなものを出して広げました。

「実は、目を覚ました日は一言だけ『私はなぜここにいるの? 何も覚えてない』と言っていました。次の日に、紙と色鉛筆がほしいと急に言い出したので、用意をしました。すると志緒里は奇妙な絵を描き始めたのです。それがこの絵です」 

 絵は3枚あったのですが、 1枚目は女性が横たわっているその周りが黒い色鉛筆で真っ黒に広範囲に塗りつぶされています。

2枚目は、その黒く塗ってある上を上書きをするように金色で塗りつぶされています。

3枚目は、金色だけが女性の周りを囲っていたのです。

私は「これは?」と信子さんに尋ねました、 

志緒里さんはこの絵を次のように説明してくれたそうです。

「お母さん、私、これだけははっきりと覚えているの。 体が動けない暗闇、私の周りには、黒い影がたくさんいて、どんどん暗闇に引っ張ろうとするの。 私は抵抗したけど、体も動かない、声も出ない。 恐くて、苦しくて。 すると、突然、私の周りが金色の光で包まれた。 眩しくて、温かくて……。 そうしたらね、お母さんの声が聞こえたの。 私を呼んでいる声。 すると金色の光はもっと強くなって、眩しいー! と思ったら、 目の前にお母さんとお父さんがいたの」

志緒里さんは、金の光が強くなって眩しいと思った瞬間に目を覚ましたようです。

その様子を絵で説明してくれた。

愛の気持ちがたくさんこもった祈祷札には、大きな愛のエネルギーが込められていました。

それを枕の下に置いた瞬間から、愛が光となり、悪霊を退散させたのです。

守護霊さまの言われた通り、「愛の力」が何よりもの除霊となったのです。

もしかしたら、ただ「悪霊、離れろ!」だけの思いでは、愛の力は伝わらず除霊の効果が出なかったことでしょう。

親子の愛、様々な思い出、互いに共感する気持ち、そのような「家族の愛」の歴史は何にも勝る強い愛の絆のエネルギーとなり、志緒里さんを救ったのです。

現在、志緒里さんは、多少足に後遺症は残ったものの、会社にも復帰して元気に毎日を過ごしています。

むやみに霊的スポットには行かない 

志緒里さんはなぜこれほどの悪霊に憑依されてしまったのでしょうか。

おそらく、何かしらの悩みを抱え込んでいたことで相当自分自身のエネルギーが落ちていたのでしょう。

悩みやネガティブな気持ちは自分の魂の中に「恐れの気持ち」として宿り、

波長の低いエネルギーとして周りに放射され、映し鏡のように波長の低いもの、悪霊などをも集めてしまうのです。

魂がこのような現象を招いてしまうこともあるため、むやみに霊的スポットには行かないことも自分を守る方法の一つです。

そして、今回志緒里さんを救ったのは、家族の「愛の力」。

愛とは何よりも尊いもの。

悪霊に立ち向かうためには、家族の愛の力が必要だということを、守護霊さまがメッセージとして教えてくださいました。

「愛」の力は、自分そして相手をも守ることができるのです。

 

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