愛した人の霊がずっとしてくれること

愛する人を失う気持ちはどれほど辛いものでしょうか。

つい最近まで自分のそばに あった笑顔、会話。

愛する人を失うことにより二度とその笑顔を見ることも声を聞くこともできなくなるのは何よりも辛いものです。

もし、願いが叶うのであれば、また 愛する人の声が聞きたいと、誰もが思うのではないのでしょうか。

愛する人は無となり、もういないのでしょうか?

いいえ、あなたが愛した人の魂 は、今でも生き続けています。

そして、あなたを見守り続けています。

いつもそばに 来てくれています。

だから、決して失ったわけではない。

でも、姿が見えない。

もうこの手で触れることができない……。

せめて、今どこで 何をしてどんな暮らしをしているのかを知りたい。

愛する人を自分の身近に感じたい。

そう願う方々が私のカウンセリングに多く訪れます。

本人たちだけがわかるメッセ 

私は20年以上故人の方々と交信を取りメッセージを受け取ってきましたが、亡くな った人が愛する人に送るメッセージの特徴は、「本人同士にしかわからないこと」をまず伝えてくることが多いのです。

ご相談者と故人の仲介役となっている私には、そ の意味がわからないことも多いのですが、受け取った内容をそのままお伝えすると、 ご本人にはよくわかる事柄だったりするのです。

そのことでご相談者の方は、肉体はなくなっても愛する人の魂はたしかに存在し続けているという確信を得て、不思議と 悲しみや辛さが和らぐのです。 

倉持聖子さん(42歳)は半年前に、旦那さまを突然の事故で亡くされて立ち直ることができず、ほんのわずかでも旦那さまを感じることができたら……という思いで、 霊視カウンセリングにお越しになられました。

聖子さんは、まずは最初に亡きご主人さまのお写真を出されました。 

「私の主人は、突然事故で帰らぬ人となりました。今でも信じられません。夜になると、『ただいま』っていつものように帰ってきそうで……」

そう言うと、しばらく涙を流していました。

そして続きを話し始めてくれました。

「私と主人の間には子どもがいませんでした。いつも二人で寄り添ってきたんです。 いつまでも恋人みたいだね、って友人たちにも言われて、本当に優しい主人が大好きでした。なので、私、主人がいなくなって生きていけません。これからどうして生 きていけばよいのかわかりません」

そう言い、また大粒の涙を流していました。

すると、何と、聖子さんの後ろに亡くなられたご主人さまが心配そうな表情で現れたのです。

「ご主人さま、今、後ろにいますよ。心配そうに……」

そう聖子さんに伝えると、

「会いたい、ここにいるなら、私に姿を見せてよ……」

とご主人さまに語りかけ、涙を流し続けていました。

私はご主人さまと交信を取りました。

ご主人さまから送られてくるビジョンは、断片的でした。

私はその送られてくるビジョンを紙に書いていきました。 

ビール、おかず、これは晩酌でしょうか。

嬉しそうなご主人さまの笑顔……。

海……。

浜辺、犬と散歩。

峠や岬、展望台から見える海。

そば、団子のような和菓子。何かにくるまっているような和菓子です。

神社、御朱印。

これらのビジョンを写真のように受け取った私は、聖子さんに伝えました。

聖子さんは涙しながら

「本当に? 本当に主人はそう伝えてきているんですね……」と言い、 ハンカチで顔を覆いました。 少し落ち着くと、話し始めました。

「主人は、仕事を一生懸命にする人でした。仕事帰りに飲みに行くことはあまりなく、 真っすぐ自宅に戻ってきました。いつも言ってました。家での晩酌が一番ほっとする んだよね、チーもいるし……って」 

「チーですか? チーとは聖子さんのことですか?」 

「いえ、チーはチワワなんです。私たち子どもがいないので、チーが子どもなんです」

「そうなんですね……、ワンちゃんなんですね」

「はい、なので、晩酌の時間は主人はいつもご機嫌でした。 休みの日は、いつもあちこちに出かけました。主人は出かけるのが大好きで、車でよく海や山に行きました。浜辺でチーと遊ぶのも大好きで。それから、ドライブ途中 にある展望台のような場所から『海と一体になるぞ!』って言って、海を見るのが大好きで……。 神社も大好きで、御朱印集めをし始めたばかりでした。これからは全国の神社に行 って御朱印をもらうと張り切っていました」 

大丈夫、 魂はそばにいる 

そこまで言って、聖子さんはまた涙で声が出なくなりました。

その間に、ご主人さまはさらに情景を送ってきました。

単線の電車、駅、海。

道の駅……。

「聖子さん、ご主人さま、今度は単線のような線路で、小さな駅から見える海、駅の目の前がバーッと海が見えるのですが、わかりますか? それから、道の駅の光景がいくつも送られてきます」

聖子さんは、何度も何度もうなずいていました。

「わかります、もちろんわかります……。駅の目の前が海、多分、青海川駅のことだと思います。前から一度行ってみたくて、昨年旅行中に立ち寄った駅なんです。そして、道の駅……。主人です。本当に主人だと思います。主人は道の駅の記念切符を集めるのが好きでいつも道の駅に立ち寄っていたんです」

私には聖子さんの涙が変わったように感じられました。

悲しみの涙から、本当に魂は消えずそばにいるのだと感じる涙に。

すると……、今度は人の名前のようなメッセ ージが送られてきました。 

「みえ……? みえこだか? ご主人さまがこのような名前を言われていますが心当たりがありますか? この方が今ご主人さまの側にいるようで、安心してほしいと言われているのですが……」

「みえ はい、美恵子です!主人の姉です。主人の亡くなる5年前に病気で他界しています。お姉さんのそばにいるって言っていますか?」

「はい、そのようです」

「よかった、本当によかった……。美恵子お姉さんは、主人の母代わりのような存在でした。主人の母は主人が小さい時に亡くなっていたので、お姉さんが主人を一生懸命面倒見ていたんです。私と結婚して安心したって、よろしくねっていつも言ってい ました。そうですか……、お姉さんと一緒、よかった……」

聖子さんはうなずいています。

ホッとしているようにも見えました。

そして、ご主人さまから聖子さんへのメッセージが……。 

彼女が笑顔で生きることが、 ご主人が生きた証 

「前向きに生きてほしい。

 僕との時間は悲しみに変わるための時間ではなかったはずだよ。

僕はいつも聖子が元気になれるようにって思っていた。

聖子はずっと辛い思いで頑張ってきていたから、一緒に色々なことをして、いろんなところに行って元気な笑顔でいてほしかった。

 僕はいつもそばにいるよ、わかってくれたでしょ。

だから、生きていこう。前向きに。

チーも頼むよ。お蕎麦食べに僕がいなくても行ってね」

これは聖子さんへ宛てたご主人さまからのお手紙です。

「よくわかります、私は実は主人とは再婚でした。両親を早くに亡くし、前の夫は暴力がひどくて……。主人がそれを救ってくれました。

 主人に出会ってからは、本当に幸せでした。主人がよく言っていました、知り合った頃は本当に笑わない女性だな……って思ったと。

なので、主人のこのメッセージの意味がとてもよくわかります。

今日、本当に主人の魂は私のそばにいるってことがよくわかりました。

主人との出会い、思い出を悲しいものにしてはいけませんね。笑顔が出るように私を変えてくれたのだから、笑顔で生きていかないと主人も悲しみますね」

「そうですよ、ご主人さまの何よりもの願いは、聖子さんが笑顔で生きることです」

「はい、今はまだ辛いですが、その辛さが変わりました。めげそうになったら、またここに主人とお話しにきます」

こうしてカウンセリングが終了しました。

人と人との出会いは、必ず意味のあるものです。

ご主人さまは、聖子さんの辛い人生を、笑顔でいられる人生に変える役割を担っていたのでしょう。

ご主人さまと出会えたこと、愛し合えたこと、信頼し合えたこと、思い出をたくさん作れたこと。

育んだ愛を無駄にしないためには、「笑顔で前向きに生きること」。

そのことがご主人さまが生きた証でもあるのです。

愛する人は、死後もその魂を大切な人のそばに寄り添わせ、見守ってくれています。

大切な人が悲しめば、悲しいのです。

そして大切な人が幸せなら、同じく、心から幸せなのです。 

あなたは一人ではない 

帰り際、ご主人さまが突然メッセージを送ってきました。

「これから一緒にお寿司屋に行くから」と。

聖子さんにそれを伝えると、笑顔で、

「本当ですか?実家の近くで知人が寿司屋をしているのですが、実家に帰るたびに主人と立ち寄っていたんです。実は今日、これから実家に帰るので、その寿司屋に立ち寄ろうと思っていたんですよ。主人も一緒に来てくれるんですね!」 最後は笑顔になった聖子さん。

ご主人さまもとても喜んでいることでしょう。 

亡き愛する人は、死後もなお、守護霊さまと同様、愛の気持ちでいつでもそばで見守ってくれています。

守護霊さまが様々なシグナルを送るように、愛する人も、淋しい時、苦しい時、何かしらの愛のメッセージを送ってくれます。

困っている時に何気なく書店で手に取った本の内容が、励ましのメッセージである時もあります。

 悲しんでいる時に他の守護霊さまたちと協力して、励ましてくれる人、助けてくれる人と出会わせてくれる時もあります。

大切な人をいつでも助けようと、補助霊となって、他の守護霊さまと一緒に見守ってくれているのです。

あなたは一人ではないのです。

 

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