【魂鏡の法則】いつも「上手くいかない」のはなぜ？
私たちは霊界からこの現世に生まれてくる時に、「ライフプラン」という、おおよその人生の課題を決めてきます。
学ぶべき課題に沿って私たちは生きているため、良くも悪くも、私たちを取り巻く環境や出会う人は、その時々の学びによっても移り変わっていきます。
もし今、あなたが困難な事態になっているのなら、その事態そのものに学ぶべきこと、乗り越えなければならないことが、「魂の映し鏡」として映し出されているのです。
その映し出されている事態をどう受け止め、どのように変えていくかで、その先の方向性も変わります。
前向きで充実感を得られる方向に進む人と、いつまでも同じ負のスパイラルの中に留まっている人とに、わかれてきます。
その違いは何でしょうか。 それは物事に対しての「囚われの気持ち」なのです。
その囚われの気持ちの中に課せられた課題があり、それが「魂鏡」により、自分自身の置かれている境遇に再現させられています。
起こっていることは 、あなたが乗り越えるべきこと
カウンセリングにお越しになられた高野望さん。
望さんの悩みは、
「仕事が上手くいかない、転職しても、すぐに辞めることになってしまう。自分自身はこの仕事で頑張りたいという気持ちで取り組んでいるのに、なぜいつもこのようになってしまうの か……、もうどうしたらいいかわからない」というものでした。
霊視カウンセリングでは、ご相談者さまになぜ今、このような問題が生じているのかという原因やその意味、前世より持ち越してきている課題等々、守護霊さまからのメッセージを含め、多角的視点よりリーディングしていきます。
相談内容を霊視し、望さんの問題となるべき点にフォーカスすると、そこには望さんの魂が生きた「前世」のビジョンが浮かび始めました。
前世のビジョンが教えてくれたこと
1000年以上前、どこの国であるかはわかりませんでしたが、異国の美しい女性の姿が映し出されました。
この女性はこの国の宮殿内で働いていましたが、大変に賢く聡明で、人々の信頼を得て地位があがり、この国の最高権力者である王の側近として仕えることとなりました。
一生懸命に仕えたので、王からの信頼もとても厚く、待遇も特別なものとなり、 何不自由ない暮らしをするようになっていきました。
しかし、その一方で、どうしても心が晴れない事実を知ることになります。
自分の生まれ育った故郷の街の人々が貧困による飢えに苦しんでいて、多くの子どもたちや体の弱い者たちが、その命を落としていたのです。
自分の故郷がこのような状況となっていることは、宮殿での暮らしぶりからは思いもよらぬことでした。
上流階級の人々の贅沢な暮らしが一般の人々の暮らしを苦しいものに追い込んでいたのです。
このような事実を知り、女性は心を痛めました。しかし、自分は無力。
苦しんでいる人々に、何も手を差し伸べることができずにいました。
彼女は恐かったのです。自分には何もできないと言い聞かせていました。
その心の底には、もし自分が勝手に貧しい人々を助けるような行為を行えば、自分の今の地位を失うことになるのではないかという恐れと今の地位への執着、そして心の弱さがありました。
彼女は苦しみました。善の自分と執着する自分が葛藤し続けていたのです。
故郷の人々に、何も手を差し伸べることができないまま王に従い、宮殿内に残り、自責の念を抱えながら、心痛める人生を送ることとなったのです。
ここで、前世のビジョンは終わりました。
次に受け取ったメッセージは、守護霊さまからのもので、この前世から現世へ持ち越してきている課題でした。
「あなたの魂は人々の苦しむ姿を、見て見ぬふりをしたという自責の思いを持っています。
しかし善の思いがあったからこそ、自分を責め続けたのです。
あなたは、その自責の思いを、克服し、乗り越えることを課題としてこの現世に持って来ています。
あの時に、本当はどうしたかったのですか？
もし、やり直せるなら、どう行動しますか？
それは前世に戻ってしなくても、今のこの世界でもできるのです。それがあなたの「魂の課題」です。
あなたは今、前世の出来事と同じことを繰り返しています。
何に執着していますか？
何を手放せないでいますか？
そのあなたの姿は、あなたの魂の記憶を、前世の出来事を映し出しているのです。
執着を捨てて、次のステップに進む時がきているのですよ」
なぜかいつも辞めることになってしまう
受け取った前世のビジョン、守護霊さまからのメッセージをすべて望さんにお伝えしました。
すると望さんは話し始めました。
「この2年間で3度会社を退職しています。ついこの前も、まだ転職したばかりの仕事を辞めました。辞めるつもりはないのに、いつも辞めることになってしまいます。
私は大学を卒業して商社に入社しました。貿易業の会社で海外とのやり取りを行ってきました。
幼少期は父の仕事の関係で、ほとんどを海外で暮らしていたので、英語を活かした仕事に就きたかったんです。
商社で15年キャリアを積んだ後、ヘッドハンティングで他社に転職し、重要な役職にも就かせていただき、海外を行ったり来たりと、忙しく過ごす日々でした。
ずっと仕事に追われていたけれど、どんどん重要な仕事を任せられ、会社の業績が上がるこ とを自分の成果として嬉しく感じていました。
しかし、突然、リストラされました。
一生懸命頑張り、実績も出したのに、なぜ？ という思いで一杯で、裏切られたと感じることもありました。
でもその現実を受け入れるしかなかった。
その後、それまでのキャリアを生かした職業を探し、また貿易事務の職に就くことができました。
しかし、採用される時には、海外とのコンタクトや交渉を行う業務を 担当するということで入社したのだけれども、いざ入社してみると、その話と違い、 英語力を生かした交渉ごとの仕事はまったくなく、英語で書かれた書類の整理や仕分けの日々。
そこで1年ほど仕事をこなしていたけれど、状況が変わることもなく、自分のこれまでのキャリアを考えるとモチベーションが下がり、やりきれない気持ちで退職しました。
その後も、知人の紹介で、やはり、キャリアを活かした仕事を紹介してもらい、すぐに転職はできました。
しかし、そこは半年で退職です。理由は、会社が海外事業部を縮小するために、海外と直接的な関わりがない部署に異動になったためです。
それは、実質『辞めてください』と言わんばかりの待遇で、自分の居場所がなくなってしまったんです」
「進む方向が違う」というメッセージ
望さんはこれまでの経緯を話してくれました。
そして言葉を続けました。
「今の前世の話、守護霊さまからのメッセージを聞いて、ピンときました。自分を、 何ていうか距離を置いて客観視できたんです」
「客観視ですか？ どのようにですか？」私は聞き返しました。
「はい、執着を捨てなさい、という言葉にとても心を打たれました。 私は、長年行ってきたこのキャリアに執着しています。 自信を持ってやってきたし、周りからも認められてきました。 それをどうしても捨てることができなかったんです。 まだこのキャリアを活かして仕事をしたいと執着して仕事内容にこだわっていました。 本当は頭をかすめたこともあったんです。 英語を活かして教えたいとか、日本にいて困っている外国人をサポートできることがしたいとか。 でも、今までと違う職種に行こうという考えが頭をかすめるたびに、打ち消す自分がいました。 私には今までの仕事でやるしかないのだと。 私は、前世で宮殿内の地位に執着して残り続け、故郷の人々に自ら手を差し伸べることができなかったということと同じことを繰り返しているのですね」
私は軽くうなずきました。
「そうですね、前世の課題が今の状況に映し出しされていましたね。 ということは、 望さんが転職しても、今までのキャリアを活かそうとして同じような職種を探しても、 どうにも上手くいかない理由は何だかわかりますか？」
望さんはすぐに答えてくれました。
「私の進む方向性はそちらではない、ということですね。 前世で皆に何もできなかったことで自分を責めた。 だから、それが現世の課題で、 人に手を差し伸べる仕事に軌道修正させるために、これまでの仕事が続かない、ということだったんですね」
そしてカウンセリングは終了となりました。
望さんは、前世を知ることで、今の自分の気持ちや状況と重ね合わせ、気づいたのです。
上手くいかないことの繰り返しは、 自分の進むべき方向ではないから。
そして、執着を捨てなければ、新しいものへは立ち向かえないということに……。
一月ほどしてメールがきました、望さんからです。
「あれから気持ちが軽くなり、今までの仕事はどうでもよくなりました。 次に何を見つけるかにワクワクして向かい、これだ！というものを見つけました。 国際行政書士です。 英文書作成で困っている人のサポートをしたいです。 これを目指します」
それから数年後、望さんが再びカウンセリングにお越しになりました。
今は、国際行政書士として、事務所で働いているそうです。
数年先には自分の事務所を構えよう と考えているそうです。
魂に刻み込まれた課題を映し出す「魂鏡」。
起こっている状況の中に、どのようなカルマや学びがあるのかをしっかりと受け止めることができれば、きっと前を向いて歩いていけるようになるはずです。
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